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韓国ドラマ界で見る日本ドラマ「半沢直樹」

  • hangulking
  • 2013年11月19日
  • 読了時間: 3分

韓国では、日本のドラマが「日ド」(イルドゥ)などと呼ばれ、1990年代半ばから固定ファンを獲得していた。

21世紀になってからは、「花より男子」、「ドラゴン桜」、「女王の教室」などが韓国でリメイクされた。 当時アイドルグループのメンバーとして活躍していたキム・ヒョンジュンと新人俳優のイ・ミンホは、韓国版「花より男子~Boys Over Flowers」に出演し、日韓共通のトップ・スターに成長するなど、「日ド」の根強い人気を証明してきた。

現在も「家政婦のミタ」が韓国地上波でリメイク放送されている。 最近、驚異的な視聴率(関東で42.2%)をマークしながら放映終了したTBS系列のドラマ「半沢直樹」。「家政婦のミタ」や「ビューティフルライフ」などの視聴率を超え、21世紀最高のヒット作として記録された。原作の小説も30万部以上売れ、関連グッズも大人気。

バブル期に大手銀行に入社した主人公が会社の不条理に抵抗しながら悪徳上司を懲らしめる「勧善懲悪」的な普通のストーリだが、なぜこれだけのヒット作になったのか。

「銀行」という男の世界を舞台にしており、わかりやすく視聴率を取れるキャラクターも少ない、女性の登場人物も少ない、目立った恋愛シーンもなし、という「ないない尽くし」作品の歴史的な大ヒットに韓国のメディアも関心を見せているのだ。 早くも今回の「半沢直樹」の韓国版リメイクに関するうわさが立っており、本ドラマへの評論なども各種ネットメディアで取り上げられているので、いくつか紹介してみよう。

■「やられたら倍で返してやる」と公言し、それを実行に移す主人公の生き様に、本音を言わない日本人たちは代理満足を感じている。

■バブル崩壊後、年功序列が崩れ業績至上主義にさらされている日本の会社員たちの心の叫びを絶妙に描写している。

■本音を言わず人に迷惑をかけない、「忍耐力」と「節制」を美徳とする日本人の気質とは違って、上司に何でも言えて「怒り」さえも露わにする主人公のキャラクターが新鮮に写ったのでは。

■長期にわたる経済低迷でストレスが溜まりに溜まって、政治家への不信感が募る日本人たちの苛立ちが主人公の感情表現で代理解消されている。

■様々な難題や悪運に対し、不屈のチャレンジ精神で立ち向かう主人公の姿に、経済不況にあえぐ日本のリーダー像をダブらせている。

■主従関係がはっきりした日本の職場文化の中で、「部下が上司の不正を暴露する」姿に、普段は従順な日本人たちの本音が投影されている。

■日本人はついに心の余裕を失ってしまったのか。「邪道」を使ってでも目的を達成するキャラクターに熱狂するとは。

■あの大震災の時に見せたくれた日本人の極端な落ち着きと忍耐・勇気・節制力には世界が驚いた。

しかし、「半沢直樹」はそのような日本人像にそぐわない。 など、様々な角度で評価されているが、確かにこの作品はむしろ韓国人の情緒に近いドラマかもしれない。「自分の権限は確実に主張し守る」、「場合によっては規定を無視してでも目的を達成する」、「臨機応変な対応」、「やや大げさな演技やストレートな感情露出」は韓国ドラマでは欠かせない要素。

そもそも、「倍返し」の発想は一種の「抑圧された人間」の心理であると考えられる。植民地の時代や民主化運動の時代を経て、「抑圧」の記憶が遠くない韓国社会に対しては、慣れている発想かもしれない。

おそらく、韓国でリメイクされても大きな反響を呼ぶことに違いない。 20年という長い景気減速が続く日本だが、ようやく「円安」や「オリンピック開催」など「明るい兆し」が見えてきた。これからは「半沢直樹」のような発想が受け入れられる社会になっていくのだろうか。

● 本記事は韓流ポータルサイト「ワウコリア」のコラムコーナーにも掲載しております。

 
 
 

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